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新米を取り巻く状況について思うこと②

【やっぱりご飯がいいなあ】

 

最近は「米、暴落か?!」の記事とともに「米が余っていると言うならなぜ価格が下がらないのか?」という記事も見かけます。

令和5年産の不作に始まり、令和6年産が出れば落ち着くと言われたはずが高止まりのまま令和7年産の生産が始まりました。前年の米価の高騰を受け当店では前年飼料米を作付けした田んぼの7割が主食用に転換。農家さんからも今度は暴落するのではないかとの不安の声が聞かれました。

その年の米の値段を占う早場米は米の不足感もあって高止まりのまま、しかしそれも新米が本格的に出回れば落ち着くだろう、そんな風に思っていました。早場米の収量は平年並みと聞いていましたから、大丈夫とは思いつつも平年より3℃も高い温度に収量には疑心暗鬼でした。

 

そんななか、9月の中旬から稲刈りが始まりました。予想通り平年並みの収量、お天気にも恵まれ順調に稲刈りが進んでいきます。お米の集荷の最大手は農協さんですが、最近は米の集荷量が減り売買の自由化もあって商社も卸も米屋も農家さんの軒先での買いが増えてきています。つまり売買契約ではなく高いところに売るという商いが広まった結果、集荷競争となり価格はどんどん釣り上がっていったのです。そんな中農協さんから出された概算金は1俵3万円。耳を疑いました。主食用米の作付けはどこでも増えていたはずなので、在庫が増えるのはわかっていた中でのこの価格。異常気象下での収量減、集荷数量の減少を鑑みたとしてもどうしてこの値段を出したのか。どうして相対価格がこの価格で契約が成立したのか不思議でなりません。

 

現在じわじわと値段を下げている玄米市場ですが、契約のないまま高値で買い取った業者が投げ売りしているためでしばらくこの状況は続きそうな感じです。ただ来年の収穫までの供給を考えると、相対価格や備蓄米のこともありこのまま下がり続けることはないのではないかと思っています。

 

今回のコメ騒動では信用や契約を軽く考えている生産者や業者が意外といるんだということを認識させられました。にわか業者が増えたこともあり、米価の下落が始まったとたん買うと言ったのにキャンセルされた、連絡がつかなくなった等の話を聞きますし、実際当店に「要らないって言われた」と持ち込んできた方もいらっしゃいます。 消費者がいくらでも安いところから買いたいのと同様に生産者はいくらでも高いところに売りたい、その気持ちはわかります。しかし契約を反故にしてまで、信用を失ってまでやるべきことなのかと疑問に感じています。

米価は市場にまかせる。政府はコミットしない。

食糧安全保障をうたう政府が主食であるコメを市場にまかせてもいいのか、生産者の高齢化が進むなか安定供給への道すじを作るのは容易なことではありません。