【出荷を待つフレコンバッグ】
新米が出回ってからも毎日のように「米の値段があがった!下がった!」とニュースにならない日はありません。伝えられる店頭価格はスーパーで見かけるものより安い気がすると思われる方もいると思いますが、それもそのはず、この価格には備蓄米も輸入米もすべて含めての価格だからです。単一の銘柄米なら税込みで5000円前後のものが多いのではないでしょうか。
コメ騒動が起きるたびに農家直販が増え、今年は新米の動きがとても鈍くなっています。米不足と言われながら6年産米もいまだに店頭に並びあのコメ騒動はなんだったと思う方もいるでしょう。米屋の立場からすると6年産は決して総量で米不足ではなく消費者の求める「安いコメ」がなかっただけだと思うのです。
さらに高い7年産が出たことで6年産が割安に感じられるようになって動き始めたということではないでしょうか?
倉庫に山積みになった米を見て「隠している」とか「値を釣り上げている」と卸売業者や集荷業者を非難する投稿も見られますが、さにあらず。長くこの業界にいるからこそ「米の安定供給」を常に念頭に置いているからなのです。
今でこそ二期作などの農法がでてきましたが、ほとんどの地域の米は年に1回しか収穫できません。それを集荷し検査し保管することで次の収穫まで販売していくわけです。特に今年は今まで以上に暑い日が続き、5年産のように(政府は認めませんが)不作になるのではないかという不安が付きまとい、多めに在庫を抱えたところも多かったと思います。
ふたを開けてみたら平年並みにとれたことで安心感が広がりましたが、今年と5年産の天気の推移を比べてみると、たまたま雨が降ったからとか暑さのピークが出穂期とずれたからとか不作と紙一重だったことがわかります。備蓄米を放出したこと、飼料米を主食用に変更したことがなければそれほど予想在庫が積みあがることはなかったはずです。