ここ数日続けて「種イモ腐っちゃったのよ」とか「3月に蒔いたのにまだ芽が出ないんだ」との声が聞こえてきました。
ジャガイモは茎が肥大化したもので、根っこのようにつながっている部分(スポロン)の反対側に芽は集中しています。最初芽が出ないと聞いた時は、種イモの切り方が悪くて芽の数が少なくなったのではないかと思っていました。
ところが、掘ってみると中で腐っていたとのことで(なんでだろう?)と聞きに来たのです。
まず最初に考えられたのは切り口から病原菌が入ったのではないかということでした。
その方はアクを切り口につけてまいたので、それを原因とするには弱いかなと思いました。
また、肥料として鶏ふんを使っていたので、それが種イモにあたっていないですか?と聞いてみたら
あたっていないとのこと。
となると、残りはしけりと高温です。
ジャガイモにしけりは大敵で、特に大雨の後に暑さがくるとかなりの確率でイモが腐ります。
水はけの悪い土地なら高畝にするなど排水対策が必要となりますし、種イモを植える深さも浅いと影響が出やすいので10cmは欲しい所です。
最初に芽が出ないと言ってきたお客さんに話を聞いたところ、ジャガイモ畑の中でしけっている所の方が芽が出ていないものが多いということでした。4月に入ってからそれほど大雨になった記憶はないのですが、季節外れの暑さもあったことで腐ってしまったのかもしれません。今年は仕方がないのでこのままいって来年方法を考えましょうとなりました。
もし排水対策をしても被害が続くようなら、軟腐病の菌がいると考えて薬剤を散布したほうがいいかもしれませんね。