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猛暑に思うこと

ブログを更新するのも久しぶりになりました。

元々7月は決算だったりGAPや有機認証の監査のための準備だったり忙しい時期なのですが、今回はそれに加えて主食米や飼料米の追加払いがあったためバタバタしていました。

 

大雨による被害のあったところもありましたが、日本全国梅雨明けし連日猛暑日が続いています。

ここ福島も普段は天気予報に名前が出ないのですが、猛暑日となると名前を連ねます。かれこれ1週間は続いているでしょうか。

今年は春先から気温が高い日が続き桜の開花が史上最速となりましたが、その流れは変わらずすべてが早いままです。ただ1つ違うのは梅雨が梅雨らしからぬことだったことです。西日本では大雨による被害で大変だったと思いますが、梅雨のようなしとしとと降る雨ではなくスコールのような局地的な大雨、しかも線状降水帯の発生によって長雨となりました。しかし、それ以外のところではまとまった雨は降っていないのではないでしょうか?

福島県は豪雨のあった会津地方は平年の1.3倍の雨量となりましたが、中通りや浜通りは平年並みかそれ以下という結果でした。平年との1番の違いは最低気温の高さだと思います。

いつもですと梅雨の時期は雨が降るとコタツが欲しいほど冷え込むことがありましたが、今年は全くなくそれどころか夜もタオルケット1枚で寝れるほどの暖かさでした。

この気温の差は植物や虫たちにも影響を与えています。まず、梅雨の時期から蝉が鳴き始めました。最初は気のせいかと思いましたが、梅雨明け宣言と共に大音量で鳴いています。空梅雨だった時と違い、たまに降った雨のおかげで紫陽花はきれいに咲きましたが、その隣でコスモスが平年よりひと月早く咲いています。しかし、充分な背丈に伸びることもできず、1本また1本と咲いているのです。夜には秋の虫も鳴き始め7月にあって夏と秋のはざまのような感覚です。

野菜は積算温度で芽を出したり熟したりするのですが、これも平均気温が高いことで早くなっています。

私が感じるのはトマトの赤くなる早さで、実がなってから800℃から1000℃で赤くなるのですが、夜も気温が下がらないことで10日から2週間早くなっている気がします。

 

 

この写真は中干し中の田んぼですが、稲の植わっていないところはこのようなひび割れができていました。

いつもですと中干しの時期は梅雨と重なりこれほどひび割れることはありません。果樹や野菜同様、今年は稲の成長が早く、先日行われた青空講習会ではコシヒカリで8月5日頃に出穂になるのではないかとみています。

 

 

これは昨日の水原川の様子ですが、水量がかなり減り底が見えている所もあります。

稲はこれから花水といってたくさんの水を吸う時期に入るのですが、農家さんも水がこないと嘆いています。

運よく水を入れられたとしても、この暑さでお湯となり、蒸発がとても早い。

このまま雨が降らなければ高温障害が出て品質、収量ともに影響を受けることは間違いありません。

 

今年は世界的な猛暑で国連のグテーレス事務総長も「もはや地球温暖化ではなく、地球沸騰化だ」と言っていましたが、地球は戻ることのできない領域にきてしまったのではないかと危機感を覚えます。

干ばつでオーストラリアの小麦は不作となり、減産の量は日本が1年間に輸入する量の約2倍だそうです。

食糧不足が新たな世界不安の火種になるのではないか、輸入に頼る日本も他人事ではないと感じています。