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食味の話

途中まで書いて11/20までアップできていませんでした!!  いやあ、長かった。

 

好天が続いたことで稲刈りも順調に進み、8割近く終わったでしょうか。

気温も下がって紅葉も里まで下りてきました。稲刈りの終わった田んぼに落ち葉がカサカサとたてる音。

朝は曇天模様の日が多いので、寒さもあって晩秋の寂しさを感じています。

 

稲刈りが終わって集荷して等級検査が終わると、さあ出荷です。

当店では検査時に各生産者のお米の食味を測って、総会の時に上位のかたの表彰を行っています。

今年の天候はどうだったか。施肥は?田植え時期は?除草はうまくいったのか?

1年かけてやった結果が出てくるので、熱心な方ほど結果を求めて来られます。

 

この時期になるとブログで書くことが多いので、見たことある!という方も多いと思いますが、今年もおさらいします。

 

まずは水分。

現在はほぼ機械乾燥になっていて、等級検査で16%以上水分があると検査が通らないので設定温度は14.5%から15.5%にしている所が多いです。水分量の多い年だと乾燥が終わっても水分が戻ってくるので、以前は新米は水分が落ち着いてから食べるという方もいました。当店では、新米は一度今までと同じように炊いてみて柔らかかったら調節してくださいと伝えています。新米の柔らかさは16%近くで感じられるのではないかと思います。

 

次にタンパク質ですが、実は食味のスコアに大きく関わるのがこれかもしれません。

追肥が遅れたり天気が悪かったりすると値が高くなります。タンパク質は水を通さないため、値が低いということは水の吸収が良くなりふっくらと仕上がります。ただ気を付けなくてはいけないのは、心白などでも値が低く出ることがあるので、その際は食味値だけではなくトータルでみるのがいいかと思います。

 

食味を語るうえで出てくるのか「アミロースかアミロペクチンか」ということです。

デンプンの比率のことで、アミロースは固さを示しアミロペクチンは粘りや柔らかさを示します。

うるち米はアミロースが約20%、アミロペクチンが約80%なのに対し、もち米はアミロペクチンが100%と言えばなんとなくわかるでしょうか?

美味しいのはアミロースが16~17%と言われ、22%以上になるとパサパサして美味しくありません。

 

最後に脂肪酸度ですが、玄米は呼吸していますのでその酸化の度合いを示します。

新米のころは10%~20%が多く、時間がたつにつれて値が大きくなっていきます。

 

今年は秋口に好天が続いたうえ寒暖差が激しかったため、食味が平年と比べてもとても良い値を示しています。

手塩にかけて育てられた福島のお米をぜひご賞味ください。