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梅雨はいずこへ?

梅雨入りとは名ばかりで暑い日が続いています。

まだ6月だというのに日本各地で猛暑日を記録し、普段の天気予報では名前の出てこない福島も予想最高気温となると地名に上がります。

今日も朝から25℃を超え、いったん雨が降ったものの今は止み蒸し暑さが戻ってきました。

5月が寒暖差が激しく寒さが残っていたため、田畑の作物も決して順調とは言えなかったのですが、この暑さで遅れを取り戻しつつあります。

昨日お会いしたお客様も「これで今年もまんま(米)が食えそうだ。」とおっしゃっていました。今までなら6月20日にはすべて消えていた安達太良山の雪が今年はいまだに残っており心配していたそうです。

4月5月の霜や低温は、昨年は福島の果樹農家さんを悩ませましたが、今年は秋田のサクランボの収量が落ちているとの話を聞いていますし、毎年見かける栗の花やアジサイの花の大きさが小さめなのが気になっています。

毎年異常気象と言われ続けてきましたが、現在の小麦の高騰は主産地の北米の干ばつが原因ですし、玉ねぎの高騰も春先の少雨が原因と、最近の異常気象は食料生産にダメージを与える規模になってきている所に怖さを感じています。

 

 

田んぼは低温で草の発生も遅いですし、背丈や分けつも若干遅れ気味の感じを受けていました。

岩井さんが店にいらっしゃたので話を聞いてみると、田んぼに手を入れてみると冷たくて地温が上がっていないのを実感するそうです。また、田車をかけているけれど除草がうまくいった田とうまくいってない田があるそうで、「もう除草やめっかな」と弱気の発言。何の草が生えているのか聞いてみるとコナギとのことで、うまくいった田は多少残っても稲が勝つのではないかとのことでした。この暑さで平年並みに戻ってくれることを願いたいですね。

県内の他の有機栽培生産者の除草のやり方などの話をしたり、施肥なども今年もまたいろいろ試しているとのことで、どんな結果になるのか見守っていきたいと思います。

 

まだ予測するには早いのですが、この暑さが作物に与える影響となると、まず米は「日照りに不作なし」と言われ収量は確保できると思われますが、米自体の品質が高温障害によって落ちることが考えられます。

畑の作物は病気に関していえば、30℃以上の高温になると病原菌が発育できず湿度も下がることで病気の発生は少なくなるのではないかと思われます。逆に降雨で気温が下がり湿度が高くなった場合は要注意です。

虫ですと、少雨になるとアブラムシの発生は多くなるので注意してみてください。

作物に強い日差しが当たることで、日焼けしたり熟すことが早くなったりしますので、日よけが欲しくなるものもあるでしょう。水不足で実が固くなるものもあります。

水やりはやるのならば夕方たっぷりとやってください。

よくキュウリは一度水をやったらずっとやらないとダメだと言われますが、あまり我慢すると水不足で中に空洞ができますのでしっかり灌水してください。

 

梅雨入りしたばかりなのに、梅雨明けの話も出てきたこの頃。夏にはさらに暑く40℃になるかとの予報もあります。

よく日本の夏は高温多湿と言われますが、今の気象状況はこれまでまれだった病気の発生を多発させるなど新たなフェーズに入ったと感じています。