毎年1月末に開いていたやまろく米出荷協議会の総会ですが、2月に延期になり、それがまたまん延防止等重点措置が延長になったことで中止となりました。
いろいろな先生方をお招きして講演を開いて(今年は福島大学の先生の予定でした)その後総会、懇親会となるのですが、総会の中で毎年当店で集荷した米の食味ランキングを発表、表彰しています。
それがこちら。
当店では静岡製機社製の食味計を使っていますが、美味しいお米の基準は80ポイント以上と言われています。
おかげさまで当店のコシヒカリはほぼ80ポイントを超えていますが、昨年から比べると低くなっています。
考えられる原因はなんと言っても整粒歩合の悪さでしょう。米の等級検査では整粒歩合が70%以上にならないと1等になりません。原因は書いてある通り、7月の高温と8月の低温、長雨です。
ここには品種しか書いてありませんが、有機や特栽などの作り方を見てみると、*上位28名中有機栽培が3名、特別栽培が7名、エコ栽培が13名、一般栽培が5名となっています。一番数の多いエコ栽培は有機肥料を50%以上使った減化学肥料減農薬栽培で、一般的にはこれが特別栽培米として売られています。
こうしてみると、有機肥料を使ったお米は食味が良くなるのがわかると思います。ポイントが高くなる原因としては、いかに蛋白の値が低いかが重要で、多収米となる「天のつぶ」は窒素の多い肥料で作りますのでどうしても蛋白の値が高くなり食味値は良く出ません。ただ、蛋白が高いからと言ってまずいのかというとそうでもないのが面白いところで、参考値として見ていただくのがいいかもしれません。
*全検査数132のうち複数の品種を作っている生産者では最高の値を出したものを掲載しています。
整粒歩合が悪いといいお米が食べられないの?と思う方もいるかもしれませんが、そこは精米機ではじかれますのでご安心ください。搗精歩合と言いますが同じ米でも1等と2等では仕上がりの量が変わり、通常なら精米すると約1割重さが減りますが、整粒歩合が悪い米はそれ以上に目減りします。等級による買取価格の差もでてきますので、いかにいい米を作るかが収量や収入にも直結する大事なことになります。