9月12日、朝は霧がかかって西の吾妻山や安達太良山は見えなかったのですが、徐々に晴れて美しい山並みが見えてきました。
今日も夏日になるということで、水原川の流れる音も気持ちいいです。
写真を撮るために車を止めたら白鳥が1羽近づいてきました。2羽いたはずなのにどうしたのか気がかりです。
涼しくなったから過ごしやすくなったことでしょう。
先日、とても気がかりなことがありました。
今年の天のつぶの種は昨年の大雨の影響もあって品質があまり良くなかったのですが、お客様の一人がヒエとも様子が違うものが生えていると持ってこられたのです。
それが、こちらです。
他よりも一段丈が長く止め葉が黄色くなっているのでなんだ?と思ったとのことですが、穂の部分がやけに短く稲とも違います。
会長を呼んでみると見るなりひと言「あ、こりゃ雑草稲だ!」
まだこの地域ではごく一部でしか見られませんが、ヒエやホタルイ以上に厄介な植物なのです。
栽培稲と同じ植物種でありながら、玄米への赤米混入などで等級を下げる原因となります。
この草の厄介なところは栽培稲に紛れて生育し、芽が出てからでは水稲除草剤が効かないところにあります。なおかつ先に熟し、風や触っただけでモミが落ちるという凄さです。一度蔓延させてしまうと駆除に何年もかかるため、見つけたら早めに抜いて田んぼの外へ、できれば焼却するのが望ましいです。
近くに雑草稲が生えた田んぼがあったなら。特に同じ水路を使っている場合は侵入してくる可能性がありますので要注意です。
今年は特に風害やイモチで穂の色がいつもと違うので、稲がかなり曲がってからでないと雑草稲を見つけるのが難しいような気がします。
もし、見つけたらモミを田んぼに落とさないよう細心の注意を払ってください。
9/13追記
先日雑草稲を持ってこられたお客様がお越しになりました。
前回改良普及所に連絡してみてもらうことを伝えていたのですが、今朝改良普及所がきて何本か抜いていったあと、「これは雑草稲ではない」との連絡がきたそうです。「これはばか苗です。」
苗の時点でかなり多くばか苗があったのは知っていましたが、いずれ枯れるのでそのまま田植えしたそうです。
ばか苗が成長した姿を初めて見たので本当にビックリしました。それと同時に胸をなでおろしました。
会長を呼ぶと、野毛がなかったり(ない雑草稲もあります)出た範囲が広いことを考えると不思議だなと思っていたそうですが、ばか苗だとは思わなかったそうです。通常ばか苗は成長の過程で枯死することが多く目にすることはないからです。
今年は枝梗イモチやばか苗の穂を見ることができてとても勉強になったのと同時に、異常気象はめったに見られないものをもたらしてくれるのだと思いました。
松川でも以前雑草稲が出た田んぼがあったので、見回りに行ってみました。本当に今年は黄金色一色とはなってないところがあるので判別が難しいです。
岩井さんの田んぼに様子が違う稲があったので抜いてみました。
会長にこれは穂首イモチかと聞いたところ、下の方から変色しているからニカメイチュウかなにか虫にやられたのではないかとのことでした。
お客様から新米はいつから?とのお問い合わせもいただくのですが、台風シーズンにも入り、どれくらいお天気が続くのかにかかっています。
今月下旬から稲刈りを予定しておりますが、見通しがたちましたらホームページやメルマガ等でお知らせいたしますので楽しみにお待ちください。