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有機栽培に必要なもの

 

先週一週間も晴れて夏日になったかと思えば雨が降って気温が10℃も下がったりと、気温の乱高下に調節が大変な日々でした。

たまに、田んぼ道は通っていたのですが、岩井さん(有機栽培生産者)はいつの間にか米ぬかペレットを撒いて(たぶん)田車もかけていました。栽培工程には23日に米ぬかペレットを撒くの文字が・・・早い!

ペレットが跡形もなく消えているところを見ると田車はかけおわっています。 話を聞こうと思っても田んぼにはいないなあと思ったら、今日はJGAPの講習会でした。来年「福、笑い」を作るために生産者の皆さんがこの日集まっているのです。

 

しばらくあちこちの田んぼを観察していると佐藤さん(有機栽培生産者)が田んぼにやってきました。

畦畔の草刈りをするようです。先週佐藤さんの田んぼも見せてもらっていたので話を聞いてみました。

「どうですか?稲の様子は。いつ田植えしたんでしたっけ?」

「うーん。まあこんなもんじゃないかな。今5葉めくらい。今年は5月8日に田植えしたんだけれども、苗が3.5葉にもなってなかったから。」

「先週見てみたらイネミズゾウムシにやられてましたね。」

「あれはしょうがねえんだ。今はだいぶ立ち直ってきた。昨日田車をかけたんだけどもまだ草が残ってる。青く見えるのは全部ヒエだから。」

 

どれどれ、、、アー確かに斜めから見ると株間に残っているのがわかります。写真で緑が濃いところがヒエが残っている所です。株間は田車でも取りきれないんですよね。

 

 

稲の話から今度は天気の話になりました。

「今年は西山(吾妻山や安達太良山のことを地元の人はこう呼びます)に雲がかかって風が強い日が多いべ?

水がふだふだにある年は作柄はあまり良くないっていうんだよな、昔から」

「まあ、今は肥料とかも良くなっているからわからんけども、去年の経験からも疎植で深水にしとくのが一番いいんじゃないかな。」

 

そんなことを話していたら、今度は大竹さん(転換中有機栽培・特別栽培生産者)が草刈りにやってきました。

ここの田んぼも先週はイネミズゾウムシにやられていたのですが、暑い日もあったことでだいぶ丈も伸び緑色が濃くなってきています。

「もう田車は2回かけたよ。だけどまだヒエとかコナギが中に生えてる。」

 

 

いやはや、田車2回かあ・・・あと何回かければいいんだ?他にも田んぼあるのに。

除草剤ふれたらどんなに楽か、、、と毎年のことながら思います。

佐藤さんが草刈りの準備をしながら言いました。

「あとひと月だから。あとひと月たてば草には負けねから。」

 

有機栽培は哲学とそれにかける情熱がないとできないなとつくづく感じて帰ってきました。