ひと雨降って今日のようなポカポカ陽気だと畑仕事したくなりますね。
種イモも買ったしそろそろ畑を耕すか!という方も多いはず。肥料などお買い求めに来られる方も増えてきました。
中でも鶏ふんは一番人気かもしれません。
鶏ふんは化成肥料に比べて安価で使いやすいので買われる方が多いのですが、特徴を知らずに使われている方が多いような気がします。
*ここでいう鶏ふんとは発酵鶏ふんのことをさします。
皆さん、鶏ふんにはどれくらいの肥料が入っていると思いますか?
だいたい
窒素が2~4%
リン酸が4~6%
カリウムが2~3%
鶏ふんに含まれている窒素全てを植物が吸収できるわけではなく、だいたい60%ほどしか吸収できません。
しかもふって約ひと月ほどで無くなってしまうので肥効期間はそれほど長くないと言えます。
これに対しリン酸は可給態リン酸としてあるので、肥効率は80%ほど。
カリウムに至ってはほぼ100%と化成肥料なみです。
そして、鶏ふんの特徴ともいえるものがカルシウムを10%ほど含むということです。
カルシウムつまり石灰成分ですね。
畑を耕すとき、まず堆肥と石灰を撒くという方は多いんじゃないでしょうか?
pH調整のために石灰を撒いて肥料として鶏ふんを使うとどうなるか。
カルシウム過多になり土壌はアルカリ性に傾き、作物の生育に必要なホウ素や鉄などの微量要素を吸収しづらくなったり病気になりやすくなったりします。
ですので、鶏ふんを土壌改良材として使うことはあまりお勧めしませんし、肥料として使うなら石灰を撒く量を調整する必要があります。
鶏ふんは優れた資材ですので、
・撒くのは播種や定植の1週間ほど前。
・石灰はpHをみながら量を調節する。
・元肥も追肥も作物に触らないように。
・窒素は無くなるがリン酸、カリウム過多に注意。
などに注意して上手に使いたいものです。