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気候変動に負けない稲作りを

 

先日、肥料メーカーと共に圃場調査に出かけました。

 

葉令、茎数など調べていくと例年より5日ほど早く進んでいるとのこと。品種にもよりますが

 

茎数も増えその割に色もさめていない圃場、かと思うといまだ十分に茎数がとれていないところも。

 

水面が見えないほどに繁った田んぼに(大丈夫か?)と不安が胸をよぎります。

 

その時いただいた気象データがこちら。

 

 

この表を見てみると、5月の気温と日照時間が突出して高いのがわかります。

 

グラフに表すと顕著ですね。

 

 

つまり、5月初旬に田植えをした田んぼと5月下旬に田植えをした田んぼでは積算温度の差がはっきり出たということ。

 

(コシヒカリは平年では1週間ほどで葉令が1上がる、寒ければ8日から10日ほど、暑ければ、、、)

 

6月になると平年並みもしくは涼しくなり、稲の個体差が目立つようになってきたわけです。

 

ナスやキュウリが遅採れなのを見ても夜間の気温が下がっているのがわかります。

 

 

 

さて、これからの管理方法ですが、過繁茂となっている場合すぐ水を落とすことをお薦めします。

 

5日ほどかけながら水を落としていき茎数を制御します。浅水で管理していた場合色をさまさないと倒伏の危険があり

 

追肥も思うようにできず収量も上がりません。

 

色が濃くないと収量が上がらない、絶対に倒れないと言われている【天のつぶ】ですが、今年に限っては注意が必要です。

 

今年はエルニーニョ現象により梅雨が長引くとのことで、過繁茂ではいもち病の発生も心配されます。

 

 

逆に茎数が確保できていない場合は、2,3㎝の浅水管理で分けつを促進させてください。

 

稲の状態を見極め、気候変動に対応した水管理と追肥による対策で乗り切っていきましょう。

 

*上記のデータと記事は福島県福島市及び二本松市近辺の状況をもとに書いてあります。

 

 他の地域の方でも似たような状況の方がいればとアップしました。